家庭(かてい、home)とは、家屋としての家とそこに生活を共にする家族の成員で創られていくもの。単に一緒に住むだけでは不十分。そこで生まれてきた子どもにとっては、家庭は「第二の子宮」という人もあり(井上ひさしの『吉里吉里人』など)、常に火宅(檀一雄)という人もある。本来は、人がそこに戻り、くつろぐことが出来、「家にいる」と感じることのできる安らぎと「庇護された空間」(オットー・フリードリッヒ・ボルノウの用語)のことである。
家族のライフサイクルの中では、家庭はしばしば子育ての場であったり、さまざまな家事労働。食事の世話、掃除洗濯、買い物、一家団欒、庭仕事、老人の世話と介護、家計、地域の付き合いなど家族と関わる世界のマネジメントを主な内容としていたりもする。こんにち、その機能の幾つか、例えば掃除洗濯、子どもの教育、買い物、老人の世話などが外注に回され、真に家庭の機能として最後まで残るのは一家団欒だけではないのか、という議論もある。
子育ての終了した中高年の夫婦で、夫の定年間近になっていきなり妻が空疎感に襲われての定年離婚といったものもある。発達心理学では、空の巣症候群という言い方をするが、本来、子育ての巣の役割を持つ家庭が、空になったとき、その目的喪失感が巣の住民たちを途方にくれさせることにもなる。
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